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新世代クマ
昨年は台風の上陸が多く,ドングリが不作。ドングリを主食
とするツキノワグマは冬眠に備えるにあたってエサ不足とな
り,山里を降りてきて人間を襲うといったことが相次いだ。
ところが,エサ不足が顕在化するより以前,6月から7月の
間でもクマ襲撃が起こっていたのだ。


一般にツキノワグマは慎重な性格で,自ら人間を襲うことは
ありえないとされていた。しかし,岩手県では,6月27日の
1日だけで,3町村で3人が別々のクマに襲われ,1人が重
傷を負う事故が起きた。7月19日には、秋田県東成瀬村でフ
キ採りをしていた女性がクマに襲われ重傷。富山県立山町で
も,家族と山に遊びに来ていた小学生男児2人が肩や腰をひ
っかかれけがをした。


6月5日には,尾瀬ヶ原北東部の木道を歩いていた男性会社
員がクマに襲われ,肩などに大怪我を負う事故も起きていた。
尾瀬・山ノ鼻地区の山小屋周辺では8月10日頃から,三頭の
親子連れと見られるクマが頻繁に目撃される。これを受けて
ドラム缶式わな二基が仕掛けられ,オスのクマを一頭捕獲。


捕獲されたクマはその後,電波発信機と個体識別票を付けて,
約15キロ離れた国有林に放された。しかし,なぜ理由も無く
人間を襲うのか。勿論,クマのテリトリーに人間が侵入しは
じめたことが直接の原因なのだろうが,クマが先制攻撃を行
う理由とはならない。


このような人間を恐れないクマを「新世代クマ」と呼ぶ。新
世代クマが誕生した1つの理由としては,国立公園での保護
が政策により,猟銃で追われる経験がなくなったことが挙げ
られている。ただそれだけ人間を積極的に襲うというのもお
かしい。


もう1つの理由として,登山客が食べ物の残り物を山に置い
ていったり,山小屋など出されるゴミをあさることを繰り返
すうちに,「人間は美味しい食べ物を持っている」という認
識が進み,それで襲うようになったというのが有力な説だ。


ツキノワグマはドングリが好き,っていうのは定説になって
いるけど,人間がそのまま食ってもあんまり美味くはない
(苦笑)。いいや,クマだって他に食べるものがないからド
ングリを食っているわけであって,意外とチョコレートが好
みかもしれないのだ。


また,人間が弱いことにも気づいたのだろう。そりゃ,猟銃
さえ持っていれば人間はライオンやゾウよりも強い最強生物
なのだが,丸腰となれば一気にその地位は低下する。クマは
それを見透かしたという見方もできる。


新世代クマの登場は,人間とツキノワグマが生存領域的にも,
生態的地位においてもかなり接近してきたことを意味する。
新世代クマ対策としては,捕獲して高電圧の電気をかけるな
どして,人間の恐ろしさをわからせたうえで放獣する方法が
ある。しかし,クマの領域を荒らさない,クマにエサを与え
ないといった根本的な取り組みが必要というわけだ。



| クマ問題 | 13:07 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark | 昨年の記事
ツキノワグマ:冬眠の謎
以前,冬眠しないツキノワグマが存在する書いた。比較的温
暖な地域では冬眠せずに春を迎えることもあるようだ。とこ
ろで冬眠の行為自体がかなり特殊であり,他の動物はほとん
ど見られない行動。クマ以外で冬眠する動物は,途中で目覚
めて餌を食べたり,排泄したりする。しかし,クマでは冬眠
中に一切ものを口にしないし,排泄することもない。


動物とは一般に,栄養の摂取と老廃物の廃棄という循環メカ
ニズムを持って生命を維持できる。しかし,その両方の機能
が停止してなぜ何ヶ月も生きていられるのだろうか。しかも
驚く事に冬眠中のクマの心拍数は,活動時の1/5程度に低下
するが,体温の低下は僅かであり,すぐ目覚めて動ける状態
にあるという。低温によって代謝を抑制しているわけでもな
さそうだ。


そのため,冬眠中でも腎臓は通常通り働き,一日100ccほど
の尿を排出している。ところが,その尿は膀胱壁から再吸収
され,尿中に含まれるアンモニアなどはアミノ酸の生成に利
用されている。まさに理想的な「生体リサイクル」と呼べる
機能である。


一方,生体の維持には秋までにみせる旺盛な食欲によって蓄
積した体脂肪のみを燃焼させる。そして,冬眠中にツキノワ
グマは約2割ほどやせるとされる。それゆえ,冬眠前の食糧
不足は,クマにとっては死活問題。クマの社会にとってみれ
ば,ダイエットなど天敵というわけだ。


それにしても不思議でならないのは,冬眠から覚めても,す
ぐに普通の生活を送れること。骨折をしてギプスをしたこと
のある人なら分かると思うが,骨や筋肉は3週間も一定の位
置で固めておくと,なかなか元のように曲がったりはできな
くなる。硬直してしまうわけだ。寝たきり老人は,二度と起
き上がることはないのと同じ。


ところがクマはそのようなことがない。しかも冬眠中に出産
することも確認されている。寝てはいるが,通常の体機能を
持ち続けていることになる。ところが科学的にこの仕組みは
何も解明されていない。クマの冬眠の謎。これを解明できれ
ば,人間の体の仕組みにも新しい発見が生まれるのかもしれ
ない。



| クマ問題 | 22:27 | comments(2) | trackbacks(0) | pookmark | 昨年の記事
九州ツキノワグマ伝説
先日,このブログで「九州・ツキノワグマ絶滅説」について
書いたが,また九州でクマの目撃例が報告された。10日午後
1時ごろ,佐賀県白石町の住民から,中学生の男子生徒がク
マを見たという110番通報が寄せられたという。


白石警察署の警察官らが約二時間にわたってクマが出没した
という山を捜索したが発見できなかった。同署によれば,付
近一帯はイノシシの生息地であり,中学生はイノシシとクマ
を見間違えたのではないかとみている。


最近,クマ出没の報告が全国で相次いでいるため山の近くに
住んでいる人は,過敏な警戒心を持ち,それが誤認につなが
ることは考えられる。しかし,このような話が相次ぐと,
「やっぱり九州にはクマがいる」などという話が既成化され
ていき,いずれ伝説となってしまうのかもしれない。


ちなみに,白石町では登下校の際,物音をするものを着用す
るように指導しているそうだ。こういう事実の積み重ねが,
真実性を増してくるような気がする。



| クマ問題 | 09:53 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark | 昨年の記事
冬眠しないクマ
先日,九州でツキノワグマが絶滅した話を書いたが,四国で
も絶滅の危機に瀕している。ところで,四国を除く各地の調
査結果では,積雪が極端に少ない年であっても,秋までに十
分餌をとって体力を付けたクマは冬眠そしないそうだ。中国
山地では一年中,冬眠しない地域があるという。


中国地方よりも四国地方のほうが比較的温暖ということもあ
り,四国にも冬眠しないクマがいるかどうかは確認例が少な
く,議論のあるとことされる。しかし近年,目撃情報が相次
いでいることから,「四国にも冬眠しないクマがいる」とい
う説は間違いないとされる。


最初に目撃情報があったのが2001年の冬。そして2002年の年
末には,剣山山系東部で3件も目撃が相次いでいた。これら
の目撃はいずれも林業関係者や猟師ら「プロ」が確認してお
り,間違いはないとされている。そしてこれら3件の場所は
離れていることから別個体とみられ,複数のクマが冬眠して
いないことを意味する。


ただ,全部が冬眠しないというわけではなく,1986年に四国
でクマの捕獲が禁止されるまでは冬眠したクマが多数殺され
ていたようだ。もっとも,それから温暖化も進んでおり,そ
れに慣れて冬眠しなくなったとも考えられるが。


ところでクマの話とは全く関係ないが,この剣山というのは
伝説として語られることがある。「かごめかごめ」という童
謡があるが,この歌詞の中に『つるとかめがすーべった』と
いう一説がある。そして「鶴亀」は「つるぎ」と読める。


ご存知のとおり,この曲の歌詞は意味不明。そして歌詞につ
いてはいろんな解釈があるのだが,その1つに秘宝伝説があ
る。つまり,剣山に秘宝が隠されており,かごめの歌詞はそ
のヒントになっているのではないかと。『つるとかめがすー
べった』は剣山が山崩れを起こし,その下に秘宝が眠ってい
るのではないかと。そして『うしろの正面だあれ』が最も重
要なカギとされている。


眉唾だと思うのだが,剣山が謎めいていることは間違いない。
クマがいるだけに迂闊に近寄れないというのも神秘性を高め
ているのか。冬眠をしないというのも,その秘宝を守るがた
め,という解釈で1つの物語も作れそうだ。



| クマ問題 | 21:09 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
善意のドングリ募集中止
| クマ問題 | 20:22 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
【今日のクマ・ニュース】クマがウサギ小屋襲う
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 10月21日午前4時ごろ,富山県福光町香城寺,会社員山田英樹さん方のウサギ小屋の金網がクマに破られ,飼っていた3匹のうち1匹が殺され,1匹がいなくなっているのを家族が見つけた。

 福光署によると,同日午前3時半ごろ,物音に気付いた山田さんの妻と母が外に出たところ,ウサギ小屋付近にクマを見つけた。一度は家に逃げ帰ったが約30分後に様子を見に出て,小屋が壊されているのに気付いた。

 付近は山あいで,最近クマが目撃されていたという。
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これも食用目的ではなくて,ストレスが原因かもしれない。
なにせ毎週のように台風が来るからねえ。今回の台風は太平
洋コースだったが,超大型だったため日本海側も雨風は酷か
ったのだろうか。

金網の強度にもよると思うが,簡単に破ってしまうクマの威
力はやはり怖いものがある。



| クマ問題 | 15:03 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
九州・ツキノワグマ絶滅説
さきほどツキノワグマの北限は青森県と書いたが,では南限
はどこか? これがちょっとややこしいのだが,一応は四国
とされる。というか,ツキノワグマは本州と四国にしかいな
いというのが“通説”になっている。


大分県が2001年5月21日,同県内の絶滅の恐れのある野生動
植物などをまとめた「レッドデータブックおおいた」を公表
し,この中でツキノワグマを「野生絶滅」に指定した。九州
の他の生息域とされる熊本,宮崎両県も既に絶滅種として指
定していたため,これによって「九州・ツキノワグマ絶滅説」
が行政レベルでは確定した。


が,それ以後も。実はいまだに「九州にツキノワグマがいる」
という説がくすぶっている。「私はツキノワグマを見た」と
いう目撃情報があるためだ。しかし,“実物”が捕獲された
のは最近ではほとんどない。


大分県では1932年と1987年に捕獲・射殺されており,宮崎県
では1941年に捕獲されたのが最後。つまり,大分の87年を除
けば戦前の話で,一般には昭和初期にツキノワグマは絶滅し
たと言われている。


そして妙な話なのだが,87年に大分県緒方町で捕獲・射殺さ
れたクマについては「野生説」と「ペット説」が浮上。飼育
されていたクマだとすれば,昭和初期にツキノワグマが絶滅
していたことになるわけだ。


そこで,殺されたクマについて専門家に鑑定を依頼。ところ
が九州大学では『九州産の野生である』との見解を示したが,
大分野生生物研究センターは『飼育され放された』と結論。
今でも見解が分かれているという。


環境省が2002年3月改訂したレッドデータブックでは,この
クマについて九州外から持ち込まれた可能性があるとした。
九州では近年で2001年9月に大分県耶馬渓町,同年4月に宮
崎県高千穂町,2000年3月に大分県緒方町で目撃情報があっ
たが,いずれも未確認かイノシシの誤認。


そして2002年3月に熊本県で目撃され,写真撮影に初めて成
功する。ところがこれについても論争が巻き起こる。写真に
写っているのは大方クマであることは間違いないのだが,生
息地域と一致せず,自然のクマではないという指摘があるの
だ。つまりこれも持ち込まれた可能性が高い,と。


いまだに謎のままだが,一般に野生動物は約30個体以上いな
ければ生き残れないとされる。クマのように体の大きいもの
がそれ以上いれば,もっと目撃情報があってもいいだろう。
しかも今年は九州も台風続きであり,全国の例からすればク
マが山里から降りてきてもいいはず。


やはり絶滅したとみるのが順当なのだろうが,1つのロマン
として完全に否定するのも野暮というものか。また,川口浩
探検隊みたいなものが「大分県の○○町でクマを見た!」み
たいなテレビ企画も面白かろう。



| クマ問題 | 13:05 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |